このプロジェクトは、自然療法の教育と実践に焦点を当てた非営利団体のための建築を設計することを目的としています。この土地に住んでいた先住民の人々への尊重を強調しつつ、持続可能な建築をデザインしました。
使用ソフトウェア: Revit, Rhino.Inside, Grasshopper, Twinmotion, Illustrator, Photoshop
インスピレーション
このプロジェクトでは、一貫して風からインスピレーションを得ました。見えない空気の流れが海や砂漠、空に美しい模様を作る様子に魅了されました。これらの形を追求し、建築でそれを捉え、敷地を訪れた時に感じたそよ風を表現することを目指しました。
コンセプト
風のような美しい曲線美を表現し、同時に機能性を重視することで、ウェルビーイングを追求した建築デザインのコンセプトが生まれました。このコンセプトは、単なる建築物ではなく、空間全体が調和し、訪れる人々に安らぎや喜びを提供する場となるように意図されています。
参考にした建築
マギーズ・リーズ・センターは、がん患者に無料のサポートを提供する慈善事業です。このデザインの信念は、考え抜かれた建築が人々の健康に貢献できるというものです。当プロジェクトと同様、傾斜地に位置し、持続可能な材料を使用して、誰もが平穏な感覚を得られる空間を提供しています。aterials.
グレース・ファームは、自然と調和する建築です。川にインスパイアされた構造によって作られた空間を通じて、訪れる人々が景観と建築の美しさを楽しむことを目的としています。グレース・ファームは、起伏する景観に溶け込み、丘から始まり、緩やかに傾斜して池のような空間を形成しています。
平面図とサイト分析
私たちの建物はハイキングコースの入り口に位置しており、ハイカーや建物の訪問者がそれぞれの目的を快適に達成できるように考慮されています。
一階はハイキングコースに続く道（トンネル）で２つに分けられ、建築物がハイキングコースの一部として機能するようにしました。この道は平面図の8番、Outside Dining Area（屋外ダイニングエリア）と14番のStairs (階段）へと繋がっており、この階段を登るとハイキングコースと別プロジェクト、展示・休憩スペースの”Spiral”へとつながります。
他にも様々な道がトレイルに続き、来訪者が建物と自然の魅力を異なる視点から楽しめるように工夫しました。
敷地
この建築デザインは、カリフォルニア州ウォルナットクリークに位置するハイキングコースに建設されると仮定して作られました。ウォルナットクリークの自然美や地域の特有の雰囲気にインスパイアされ、このデザインは地元の環境と融合することを重視しています。開かれた構造と自然光の最大限の利用に焦点を当て、訪れる人々に穏やかで絶妙な空間を提供することを目指しています。
断面図と土地の有効活用
私たちの土地は丘に面しており、かつ強い直射日光が当たる広々としたエリアです。そのため、夏になると土地が乾燥し、緑がなくなってしまいます。しかし、この丘を有効に活用することで、夏でも緑を取り戻すことができると考えました。
具体的なアイデアとして、丘の斜面に複数の池を作り、一番下の池の水を上の池にリサイクルできるシステムを構築することを考えました。これにより、水が丘全体を循環し、緑化を促進できると考えます。
同時に、建物自体も水を蓄えることができ、そのグレーウォーター（再利用可能な生活排水）を建物内のトイレや外の池と共有することが可能です。
デザイン：山嵜良空（やまざきらく）
こんにちは。カリフォルニアで建築を学んでいる大学生のらくです。私の夢は、持続可能なデザインを通して、世界をより緑豊かで平和なものにすることです。すべてのプロジェクトに自然、機能性、美しさを織り込み、持続可能な未来を着実に築いていきたいと思っています。